pyspaアドベントカレンダー8日目担当、garsueです。昨日はshirouさんの生存報告でした。ゲームをやる時間の捻出方法を聞いてみたいです。

さて、今年はインテリアグリーン1をやたら導入したのでそのことについて書きます。

なぜインテリアグリーンを導入したか

インテリアコーディネイトは生活感を排除し、非日常感を演出するのが基本戦略です。

非日常感の演出方法として、「通常屋外にあるはずのもの」や「曲線を含む複雑な形状のもの」を設置するテクニックがあります。

植物はまさにこれらに該当するものです。インテリアグリーンを導入するだけで非日常感が手に入るのなら導入しない手はありません。

フェイクグリーンではだめなのか

インテリアグリーンを導入することで得られる効果は必ずしも生きた植物からでないと得られないというわけではありません。

現代ではかなり高品質のフェイクグリーン2が入手できるようになっており、非日常感の演出として十分な性能を発揮してくれます。当然ながら世話も不要で虫も湧きません。

しかしながらフェイクグリーンには致命的な弱点として一目でフェイクであることがバレたときの印象の悪さがあります3。特にシンボルツリーとして大型のものを設置したり、入口付近に設置したりすると第一印象でフェイクであることを看破される危険性が高まります。

したがって目立ちにくいところにはフェイクグリーンを置きつつ要所は本物の植物で固めることにしました。

初手

自室のテーマがナチュラル系なのであまりトロピカルな印象ではなく、かといってモダンな印象でもない、割と普通の木みたいで葉が大きい「フィカス・ウンベラータ」を選びました。定番のゴムの木の仲間です。

ただしウンベラータもピンキリで数百円のものから何万円もするものまであり、いったん様子見で近所のホームセンターで500円くらいのものを去年の秋に買ってきました。

購入した当初のウンベラータ
購入した当初のウンベラータ。

樹高はせいぜい20cm程度だったと記憶しています。

育成方針

インテリアグリーン初心者にありがちな方針なのですが、安く買った植物を数万円クラスまで大きく仕立てたい、という思いに駆られました。

もろもろ調査した結果、まず1年目は「根づくり」にフォーカスしようと考え、以下のものを購入しました。

  • ベラボン プレミアム
  • スリット鉢5号ロング
  • マグァンプK

ベラボンプレミアムは園芸業界では定番のココヤシチップです。マンション暮らしで手軽に用土を捨てられる環境ではないため、可燃ごみとして廃棄可能なココヤシチップ100%で育てることにしました。腐りにくい素材で虫も湧きにくいです。潅水すると体積が膨らみ乾燥すると収縮する構造が根張りを良くするそうです。

スリット鉢は生育をサポートする機能的な鉢で、鉢底に空いたスリットによりサークリング現象を抑制し、鉢全体に根がいきわたるような構造になっています。

マグァンプKは園芸業界では定番の元肥で、根酸感応により溶け出す構造から肥料焼けを起こしにくく、毛細根の生育を促すよくできた肥料です。リン高のため一見すると観葉植物向きではないように思えますが、元肥として施肥する場合はリン酸が根肥えとして機能するそうです。おもしろいですよね。

要するにいずれも地下部の生育に効くようなアイテムとなっています。

1年後

1年で60cmくらいになりました。販売価格だったら1,500円くらいにはなったのではないでしょうか。のびすぎやろ。

1年経って出窓に置けなくなったウンベラータ。
1年経って出窓に置けなくなったウンベラータ。

生育期の春夏はカリ高肥料の微粉ハイポネックスを中心にリキダスもセットで与えました。ハイポネックスジャパン様様です。

鉢底から根が出てきているので狙い通り根張りはよさそうです。来年には植え替えようと思っています。

余談ですが、1年のうちにウンベラータ以外の生きた植物もだいぶ増えました。どうやらハマってしまったようです。

導入してどうだったか

最終的にインテリアとかどうでもよくなってきました。

目指す樹形や仕立てに向けて土・鉢・肥料・活力剤・水・光・気温・湿度・風をどうコントロールするか考えるのがとても楽しいです。今では植物のためにシーリングファンを24時間回してます。

同時に観葉植物の生産農家さんへのリスペクトが爆上がりしました。数万円するインテリアグリーンの価値が今ならよくわかります。関東在住の素人が同等の仕立てをするのは至難の業です。

植物の生理についても多少理解が深まり、肥料の成分表を見るときは硝酸性窒素やアンモニア性窒素の比率にも関心を持つようになりました。アロイド系はおそらくアンモニア性窒素を好むと思われますが、フィカス系はどうなんでしょうか。興味が尽きません。


  1. 観葉植物をかっこつけて言っただけです。インドアプランツとも言います。 ↩︎

  2. 造花をかっこつけて言っただけです。アーティフィシャルフラワーとも言います。 ↩︎

  3. フェイクグリーンの第一印象の重要性やコントロールについては https://kajikissa.com/cactus/ が参考になります。 ↩︎